cr

ほんの少し

季節料理と猫との暮らし

但馬の小京都、出石

先日、兵庫県北部の出石(いずし)を訪れました。

歴史は古く江戸時代には但馬地方最大の五万八千石の城下町として栄え、今もその面影を色濃く残しています。

古き良き商店に、土壁の酒蔵があったり。

辰鼓楼が時を刻みながら歴史を重ね、趣ある落ち着いた街並みですね。

地元のお野菜や果物、銀杏、黒豆などが売られています。米屋さんでは但馬産のコシヒカリがお安く買いました。

至るところに老舗のお蕎麦屋さん。城下町には今は40軒程あるそう。

出石藩主と信州上田藩主のお国替えの際に在来の技法に信州の技法が加えられたのが始まりの出石蕎麦。今は新そばの時期を迎えています。

こちらは50年前に始められ

中庭を中心にお部屋があります。

既に8軒のお蕎麦屋さんがあったそう。

出石皿蕎麦はどのお店も2、3口で食べられる量が盛られてます。平均7枚〜10枚位は食べられるようです。

蕎麦つゆには薬味に大根おろし、生卵、すりおろした山芋が付いてます。

新蕎麦を楽しみ、温かい蕎麦湯も美味しかったです。

皿蕎麦にも使われる白磁、出石焼は柿谷陶石という純白の原料を使って焼かれ、神秘的な白さが光る伝統工芸で工房やお店も数多く見られます。

訪れた皿蕎麦屋さんでは、瀬戸焼にもご縁があったと仰っていました。

こちらは近畿最古の芝居小屋の永楽館

明治34年に開館し、歌舞伎や、寄席、新派劇が上演され大衆文化の中心として栄え、昭和39年に閉館。

2階席からの景色

44年の時を経て、舞台や奈落、花道など舞台機構はそのまま残し、平成20年に大改修され復活をした今も現役の芝居小屋です。

舞台からの眺め
舞台裏の衣装部屋や鳥屋。奈落にある手動のセリなどを見ることが出来ます。(映画国宝のロケ地)

冬は雪深い山里にある芝居小屋。観衆の声に包まれる舞台はきっと温かみがあるのでしょうね。

眼下に町並みが広がる出石城も、紅葉が見頃。

色彩に溢れて、どこを切り取っても美しく

静かに舞い散る大銀杏の黄葉が心に残る旅でした。

よい一日をお過ごし下さい。